こんにちは。
青年海外協力隊(現、JICA海外協力隊)として約2年間、アフリカ南部の村で約2年間、日本の国際協力の最前線で実際に活動してきた「学ぶ猿」です。
新型コロナの影響も弱まり、JICAも協力隊の募集を大々的に行っており、同制度に興味を抱く方も多いのではないでしょうか?
こちらですね↓
JICAの青年海外協力隊に参加、あるいは参加を検討する際に、おすすめの資料や本を教えてほしい!
最近、このようなリクエストを多く頂きます。
そこで、以下のブログを作成しました。
●JICAボランティア・青年海外協力隊向けにおすすめする本‐12選
このブログにもあるようにこれまで、私は関連書籍を100本以上読み込んできました。私なりの観点はありますが、その中でのおすすめ12本です!
一方、12本でも多すぎる、という声も頂いています。
それならばと、皆さんに
- 世界を知って頂きたい
- 青年海外協力隊を通して、ご自身のキャリアをしっかり考えて頂きたい
- 語学力と真剣に向き合って頂きたい
という3つの観点から、そこから更に3つに厳選したおすすめの本をご紹介したいと思います。
青年海外協力隊は途上国経験が少ない方、あるいはない方でも参加できる、非常に良い制度だとは思いますが、デメリットも多い制度です。
それを踏まえて、今回の3本を厳選しています!
前提-JICAの青年海外協力隊とは?
こちらは、前回のブログでもお伝えしているように
日本の外務省→JICA(日本の援助関連を実施する機関)が行う「ボランティア事業」です。
JICA関係者からの説明会やブリーフィング等から、私が同事業に求められていると理解したのは以下の3つです。
- 途上国の方々に役に立つ活動を模索し、実行する
- 1の過程で、途上国の方々と友人になる
- 1・2の過程で得たことを日本や世界へ還元する
協力隊の行う活動には基本的に予算はつきません(一部例外有)し、制約が多いですが、それでもニーズを発掘し、企画し、実行に移す、非常にタフ且つ面白みのある制度ですよ。
ボランティア事業以外に、大まかな国際協力について知りたい方は以下も見てみて下さい。
JICAの青年海外協力隊におすすめする本‐厳選3本
冒頭にも記載した通り、以下の3つに厳選したのは、
①世界を知り、②キャリアを考え、③語学力に真剣に向き合って頂きたい
という3つの観点から選んでいます。
順番に解説を踏まえて、紹介していきますね。
Fact Fulness(ファクト・フルネス)
世界的ベストセラーとなった名著です。
一言で言ってしまえば、
「漠然と先入観で世界を理解することは誤りである」
ということを教えてくれる本です。
私のいたアフリカを例に挙げれば、ほとんどの日本人の方々は「貧困問題」が頭に浮かぶと思います。
それはその通り、日本を含めた先進国と比べればアフリカ諸国には貧困問題は存在します。
ただし、その問題は数字上で言えば良くなってきている。
この本を見れば、途上国で実際に活動する前に、事実ベースで世界を見る癖がつくと思います!
国際協力キャリアガイド
国際関連機関をはじめ、民間企業や日本の公的機関、NGO/NPOに至るまで、国際協力に携わる機関を一挙に紹介してくれる本です。
この業界に向けた大学院(修士)も掲載されています。
経験上、青年海外協力隊に参加する方々の9割以上が、前職を退職の上で参加されています。
約2年間の活動を終了後は、大学院進学や起業するという方々を除き、ほとんどは再就職をしています。
私の同期の再就職活動を聞いている限り、日本の一般企業に再就職しようとする場合、途上国に接点がない企業さんは、青年海外協力隊の参加をほとんど評価しない。
特に、新型コロナの激しかった時期に帰国した方の就職活動を聞くと更に悲惨です。20代等の若い方やエンジニア・看護師等の専門職を除く方々には非常に厳しい現実が待っていると理解しています。。。
給与等の待遇面をあまり重視しなければ話は別ですが。
この点は、以下のブログで詳細に記載しています。
帰国後、皆さんの興味ある国際協力業界のアクターを更に理解し、あるいは途上国での活動経験を評価してくれそうな組織を見つける上でも、この本は非常におすすめですよ。
一億人の英文法
JICAHPによれば、青年海外協力隊は、英語の点数があまり高くなくても合格できます(英検3級、TOEIC330程度が基準)。
つまり、中学卒業程度の英語力があれば足りるわけです。
私のような、英語力が低い者でも気軽に参加できるという意味では有難い敷居の低さですね。
これは、各諸国の言葉(スワヒリ語、モンゴル語、ラオ語、テトゥン語等)をメインに使用する国が多く含まれているためです。
私の住んでいた、ザンビア共和国含めて、アフリカ諸国の田舎(村)では、英語やフランス語等の公用語ではなく、各民族の現地語をメインに使用します。
よって、青年海外協力隊が赴任するほとんどの国で約2年間活動しても、英語力は全く伸びません。
もし、皆さんが私のように
「英語力が低くても青年海外協力隊に参加し、その後ビジネスまたは援助業界等で国際的に働きたい」
と思ったら英語力は確実に上げておきましょう!
言語系AIが精度を上げている今日この頃ですが、やはり対面でのコミュニケーションが重視される世界です。
国際的に働こうと思えば、アウトプットのための英語力はやはり必要になります。
そのために必要なのは、骨組みである文法力。
このNHKのラジオ英会話でもおなじみの大西先生の本は、アウトプットのための解説がしっかり記載されています。
是非、途上国の滞在先へ持参し、この本で英文法の大枠をマスターしてください。
勿論、TOEIC対策にもなりますよ!
まとめ
以上、私の観点で厳選したおすすめな3つの本を紹介しました。
この3つの本は是非、世界各地へ行く際には持参してほしい本です。
また、青年海外協力への参加は以下のようにメリットもデメリットもある事業です。
個人的にはおすすめできる制度ですが、是非メリット・デメリットを総合的に考慮して、決めてみて下さい!
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